視線ひとつで疼くようになった私は、もう“普通の人妻”じゃない

視線ひとつで疼くようになった私は、もう“普通の人妻”じゃない

自分の身体が“変わってきた”と気づいた瞬間

30代後半。
結婚して10年以上経つ。
夫とは穏やかで悪くない関係だけど、正直、触れられることには慣れすぎてしまった。

でも、それとは別に──
ここ数年、自分の身体に変化を感じる。

なにげない瞬間。
スーツの男性の喉仏を見たとき。
指の長い手元に視線がいったとき。
汗ばんだシャツの下の背中のラインが見えたとき。

そういう何気ない光景に、身体がゾクッと疼くようになった

昔はそんなことなかった。
触れられても、感じるまでに時間がかかったのに。
今は、見られるだけで、想像するだけで、反応してしまう

そしてその事実が、怖いほど自分を興奮させた。

私は、もう“普通の人妻”じゃなくなってるのかもしれない。

男性を見るだけで想像してしまう日々

マンションのエントランスを出るとき、ちょうど郵便受けの前に立っていたのは、上の階に住んでいる20代の男の子。
黒髪で清潔感があって、いつも挨拶してくれる礼儀正しい子。

今日も「おはようございます」と笑顔で会釈してくれた。

それだけ。
本当に、それだけなのに。

彼の首元からシャツの第一ボタンのすき間を見てしまった瞬間、私は想像してしまった。

──このシャツを、もし私が脱がせたら。
──この声が、私の名前を囁いたら。
──私の腰を、あの腕で掴まれたら。

駅に着く頃には、足の付け根がじんわりと熱くなっていた。
下着の奥が、自分でもわかるほど濡れている。

何をしてるの、私。
まだ朝の8時なのに、妄想だけでこんな……。

でも、止まらなかった。

身体が、私の理性よりもずっと先に反応していた。

エレベーターの中、若い男性と二人きりで

夕方、買い物から帰ってエレベーターに乗ると、偶然あの男の子が一緒だった。
香水じゃない、シャンプーのようなやわらかい匂いが漂ってくる。

ボタンを押した彼の指先が視界に入る。
骨ばっていて、でもどこか色気のある手だった。

彼が私の隣に立つ。
ほんの30センチもない距離。
その距離に、私は息をするのが難しくなった。

ふと目が合った。
彼は何気ない笑顔を見せただけだったけど、私は──

その視線に支配されていた

想像してしまう。
このままエレベーターが止まったら。
もし、何かの拍子で倒れこむように身体が触れ合ったら。
この密室で、キスされたら──?

妄想が、止まらない。
自分の身体が、ギュッと内側で疼く。

エレベーターが「チン」と鳴る。
彼は軽く会釈して先に降りた。

私は、呼吸を整えるふりをしてその場に数秒、立ち尽くした。

視線だけで支配されていく感覚

部屋に戻り、買い物袋を置いても、身体の熱は収まらなかった。
Tシャツを脱ぐ手が震える。

シャワーを浴びるつもりだったけど、それどころじゃない。
ソファに座って、膝を抱えたとき──
太ももの内側に流れるような熱が、ツッと伝わっていく。

指が勝手に動いていた。

あの視線。
あの声。
あのシャツの隙間。

何もされてないのに、見られていただけで感じた

そして今、私は自分の指でその妄想の続きを描いている。

目を閉じると、彼の姿がすぐに浮かぶ。
「奥さん」なんて呼ばれたらどうしよう。
「きれいですね」なんて言われたら──

身体がびくっと反応する。

視線ひとつで、ここまで濡れてしまう。
触れられてないのに、絶頂に近づいている。

これが、今の私。

自分の中の“女”が溢れ出すのを止められない

シャワーの音でごまかしながら、私は指を止めずにいた。
全身を包むような波が、一気に押し寄せる。

「……っ、あ……」

誰にも聞かれてないとわかっていても、声を抑えた。
でも、全身が震えながらも、どこか満たされていく。

鏡に映った自分の顔が、信じられないくらい色っぽく見えた。

30代後半。
“枯れる”なんて、まだずっと先だ。
むしろ、私の中の“女”は今、いちばん熱を帯びている。

視線ひとつで疼く身体。
妄想だけで濡れる心とカラダ。

もう戻れない。
もう、“普通の人妻”じゃない──。